2013年11月13日水曜日

制御棒侍3、M3にてリリース。 / Control Rod Samurai 3 was released on 10/27/2013

映画『制御棒侍』サウンドトラックの最新作、『制御棒侍3』が10/27の秋のM3にてリリースされました。

買ってくださった皆様、ありがとうございました。
通販を開始致しましたので、興味のある方はお気軽にご連絡ください。

送料を含め、日本国内では1枚あたり¥1200になります。複数ご注文の
場合は、注文枚数によって送料が変わってくるので発送してからのお知らせになりますが、目安としては1枚増える毎に +100円といったところです。

日本国外の発送の場合は1枚あたり¥1500ですが、重量を減らすためにケースを抜いての発送などのご要望に応じます。支払いはPaypalのみになっておりますが、難しい方はご相談を。

因みに、2枚以上ご注文の方には、ささやかな特典アイテムが付きます。

クロスフェードデモです。
https://soundcloud.com/yotsuchi-systems/control-rod-samurai-3

今回のアルバムは、いつもと同じく、ジャンル問わず楽曲が集まる幕の内弁当的なコンピだったのですが、少し毛色が違い、実験音楽的な曲が増えました。もちろん、しっかり踊れるダンスチューンの数々も健在です。

以下、収録曲とアーティストのリストです。

01. Encrypted Nature [flute played by CardiacTrance] / Von Nohrfeldt
02. 真剣! - SHINKEN! - /Bun
03. 納豆侍見参 / Natto21
04. 仕込み刀 - SHIKOMIGATANA - /コスモワークス (COSMOWORKS)
05. 木枯らしと太鼓持ち - Kogarashi And Taikomochi - / DJ zetu
06. 今井鴉人参上! - Clotho IMAI Strikes! - / Akinori Nemoto
07. 抜刀隊 - Batto-tai - / 東條平八郎 + 無限軌道 (Tojo Heihachiro + mugenkidou)
08. 緑ぬニライカナイ  (Under Control Edition) - MIDORI NIRAIKANAI - / CardiacTrance
09. Bon of the dead / 怖音(kowaoto)
10. Lonely Soldier / CT+X
11. 彷徨い刀 - samayoi-gatana - / [yakan] 


レギュラーメンバー(CardiacTrance, DJ zetu, Akinori Nemoto)に加え、ゲストの怖音さん、コスモワークスさん、東條平八郎+無限起動(ユニット)さん、CT+X(ユニット)さんと4組のゲストと、Von Nohrfeldtさん、Bunさん、Natto21さん、[Yakan]さんの4人の新規ゲストをお呼びしての非常に豪華な内容になりました。
エンジニアはacimorph9さんが担当しています。

各曲を私の感想も同時に、少しご紹介したいと思います。

01. Encrypted Nature [flute played by CardiacTrance] / Von Nohrfeldt
Von Nohrfeldtって誰だ?と思った方もいるでしょう。実は、DS-10 Dominatorでお馴染みの、オランダ在住のRutger Muller君です。制御棒侍初の海外ゲストとなりました。優れたサンプル音源をふんだんに使用した、環境音楽と言うか、非常に実験的なエレクトロニカになっています。日本の寺の鐘の音のサンプルのピッチを下げてドローンとして使用し、太鼓のサンプルにあたっては、サンプル制作者に直接交渉して使用許可を得たそうです。非常に迫力のある音です。クレジットの通り、笛の音色は私によるものです。能楽の笛の音が欲しかったそうなのですがサンプルが見つからず、依頼されました。と言っても能楽に使う能管という笛は独特の甲高い音を出す為に、特別な内部構造になっており、ビギナー用でも1万円台なので、所持している神楽笛で、通常使う2オクターブの更に上の倍音を強引に出して模倣しましたが、合格出ました。

02. 真剣! - SHINKEN! - /Bun
こちらも初参加のゲストさんです。実は、何度かライブ現場でお会いしています。チップチューンの印象が強い方でしたが、上がってきた曲は意外にも生楽器系の波形を使った、ミニマルなサントラ路線の曲でした。緊迫感があり、時代劇のBGMとして使っても違和感なくはまり、シーンを盛り上げてくれる事でしょう。ストーリー性を感じさせる展開も良いです。Bunさん、演劇音楽制作のご経験もあるそうで、納得です。

03. 納豆侍見参 / Natto21
Natto21さんも初参加のゲストさんです。DS-10全盛期、DSを複数台使っての素晴らしいアンビエントの演奏を聴いた事がある方もいるのではないでしょうか。私は個人的に、DS-10のアンビエントではNatto21さんの前に出る人はいないと思っています。1度イベントにお呼びして、生で聴いた時は音色の優しさと美しさに本当に涙が零れ落ちました。今回のコンピでは、電子バイオリンの演奏が中心、ご自身でサンプリングした虫の音も取り入れた環境音楽の要素が強い曲ですが、バイオリンの旋律は時に優しく繊細、時に暴力的で非常に起伏に富んでおり、相当実験的な曲となっております。

04. 仕込み刀 - SHIKOMIGATANA - /コスモワークス (COSMOWORKS)
コスモワークスさんは2回目のご参加になります。前回(制御棒侍1)に提供された、最高にキャッチーでアッパーな和テクノはPVでも大活躍でした。今回は『コスモワークスというユニットの原点に戻る』と本人の仰った通り、アナログシンセサイザーをフル活用してのコスモワークス節全開の和風テクノになっています。如何にもアナログシンセ、と言った音色やメロディーが、シンセフリークにはたまらない内容です。

05. 木枯らしと太鼓持ち - Kogarashi And Taikomochi - / DJ zetu
レギュラーメンバーのDJ zetuさんによる曲。因みにレギュラーメンバーとは『言い出しっぺ』の事で、制御棒侍コンピの実現に大きく関わったメンバーの事ですw DJ zetuさんは今回もハウスで攻めて来ました。いつもよりもヨーロッパ方面の影響が感じられますが、見事に和の要素と融合させています。この方はDJなので、DJが求めるトラックが何であるのかをよくご存じです。展開と言い、迫力のある低音ベースと言い、完全にフロア向きの楽曲だと思います。

06. 今井鴉人参上! - Clotho IMAI Strikes! - / Akinori Nemoto
もう1人の言い出しっぺメンバーです。zetuさんに続いて、正当派4つ打ちダンスチューンで来ました。若干トランス的要素の入った、トーンの明るいハウスです。この方はの引き出しの多さは、制御棒侍シリーズを通して知りました。毎回どんな曲を出して来るのか、全く予想が出来ません。今回の曲は洗練された王道さを感じると同時に、とてもキャッチーなナンバーだと思います。曲後半の声ネタとリズムトラックの絡みが本当に気持ち良いです。

07. 抜刀隊 - Batto-tai - / 東條平八郎 + 無限軌道 (Tojo Heihachiro + mugenkidou)
制御棒侍2に続いての、2回目のご参加です。基本、ゲストを2連続で呼ぶと言うのはゲストさんにとって負担になりますので、やっていないのですが、今回はどうしても事情がありまして。快諾して下さってありがとうございました。前回の軍歌デステクノに続き、今回は軍歌ファンコット!しかも男気溢れるウタモノです(東條平八郎さんが歌われているそうです)。動き回るベースとフーバー系の強烈なシンセリード、そして軍歌と来れば、もう踊るしかない。これ、もしクラブでかかったら雄叫び上げますよ。

08. 緑ぬニライカナイ  (Under Control Edition) - MIDORI NIRAIKANAI - / CardiacTrance
恥ずかしながら私の曲です。今回、ダウナーな曲が多かったのでとことん脳天気でバカな曲を作ろうとして思いついたのがこれでした。 沖縄民謡とテクノを合わせたようなちょいBPM速めの曲です。恥ずかしながらボーカルは私で、子ども達と大人の2役を演じました。色々な所からオマージュしてきた声ネタはお下劣さ爆発。しかし制御棒侍は『下ネタから始まった、本気のメディアミックス・エンターテインメント』というキャッチフレーズを冠しているので、いいのです。最近Logic Proに環境を移しまして、この曲は事実上のLogic処女曲です。

09. Bon of the dead / 怖音(kowaoto)
怖音さんは実はレギュラーではなくて、ゲストさんなのです。皆勤賞です。この方の作る暴力的でハードコアなノイズ、音響の良いクラブで実際に聴いた事がありますが、凄いですよ。クラブのスタッフ曰く『低音で建物が揺れた』そうです。今回はiMS-20でしょうか、歪んだ音色と暴力的なシンセのフレーズは健在。いつもよりは『音域埋まってる感』が少なく新鮮ですが、それが曲全体に起伏を生み出し、暴力的なシンセリードを際立たせています。大きなクラブで聴きたいなぁ。

10. Lonely Soldier / CT+X
ゲストとしては2回目の参加のCT+Xです。CardiacTranceとX-traXによるユニットです。 日本人のツボを突きまくりの哀愁系の和風ダッチトランスで、ウタモノなので制御棒侍3の中でも特にポップな曲だと思います。X-traXさん曰く『エロゲートランス』。まぁ確かに言われてみたらそんな感じですね。色々と条件が重なってそうなったようです。しかし作りが本格的な事と、歌の歌詞が英語なのでそこまでエロゲートランスでもないかもしれません。歌詞、ボーカルは私が担当しました。初めてLogicを触った曲で、マイクの設定や音量のバランスなどがよく分からず、ファイルを渡されたX-traX君は頭を抱えた事でしょう。曲はキャッチーでポップですが、歌詞はすごく鬱です。白千代(制御棒侍)が幼少の頃、里で起こった『悲劇』についての歌で、幼い11歳の白千代が、か細い声で囁くように、今にも泣きそうな感じで歌っているイメージです。サビの部分は、少し成長した白千代が里での出来事を思い出し、絶望に叫ぶイメージです。オリジナルのボーカルはかなり感情が籠っているのですが、曲調に合わない上にヘタなので、X-traX君がずいぶん編集を加えてくれたようです。

11. 彷徨い刀 - samayoi-gatana - / [yakan]   
DS-10ではNine Inch Nailsを彷彿とさせるヘビィな電子ロックでお馴染みの夜間さんにオファーを出してみました。初登場のゲストさんです。DS-10きっかけでアナログシンセにハマり、部屋がモジュラーシンセで埋まりつつある、シンセフリークな御方ですw 今回の曲はアナログモジュラーシンセを駆使した、実験的要素の強い曲を書いて下さりました。一部リアルタイム録りだそうです。彷徨うかの如き不安感を誘うシンセのフレーズと、音数を抑えたリズム隊の絡みが非常にカッコイイ曲です。と同時に気持ち良いです。妙に陶酔感があって、音の良いサウンドバーでオンザロックのウイスキー片手にゆったりと酔いしれながら聴きたい曲です。三味線の音だけが唯一アナログシンセ由来ではないのですが、アナログ的手法で音の変化や激しい奏法などを再現されたそうです。暴力的とまで言える、激しい三味線のフレーズは必聴。

実験的な環境音楽からファンコットまで網羅した制御棒侍3、素晴らしいアルバムに仕上がりました!是非お買い求めください。



0 件のコメント:

コメントを投稿